ボーイはとても稼げる仕事です。しかも特別な経験やスキルがなくても問題ありません。「なろう!」と決めたら誰でも始められる夢のような仕事です。
でも未経験で夜のお仕事に飛び込むのは、結構度胸がいることだと思います。僕も今でこそマネージャーにまで出世しましたが、最初にボーイの求人に応募するときはかなり緊張しました。
ですのでこの記事では、「ボーイのお仕事に興味があるけど仕事内容がわからなくて踏ん切りがつかない人」のために、ボーイの仕事内容について詳しく説明していきます。
最初はだれでも雑用から入ります!
ボーイの仕事内容を一言で説明すると、「お店の運営に関わる全ての業務が担当業務」ということになります。もっと端的に表現すると、「全ての雑用はボーイの仕事」です。
世のすべてのボーイたちは、お店で働いているキャストの女の子たちが、心置きなく接客だけに集中できるように影に日向に働いています。
それでは「営業前」、「営業中」「営業後」に分けて、ボーイの仕事を詳しく紹介していきましょう。
営業前のボーイの主な仕事
ボーイの仕事は結構忙しいです。お店が開店する前からかなりの量の仕事をこなしています。
まず出勤する時間は開店時間の1時間前くらいです。お店の方針によっては2時間前に出勤することもあります。
出勤して最初の仕事は掃除です。店内を隅から隅まで磨き上げるように掃除をします。
次はトイレ掃除です。特にお客さん専用のトイレは本当に気合いを入れて磨き上げます。「顔が映り込むくらいになるまで掃除しろ」という言い方をする人がいますが、キャバクラでは本当に顔が映るまで磨きます。
掃除を済ませたら、次はお酒を搬入しなければいけません。店の軒先きまでは酒屋さんが持ってきてくれますので、ストック場所にどんどん移動させます。
中にはかなり高いお酒もありますので、できる限り丁寧に運びましょう。
搬入が済んだら次はおしぼりの用意をします。業者から仕入れているお店の場合は、ウォーマーにおしぼりを入れたら終わりです。
僕のお店では、ボーイが手作業でおしぼりを巻いてウォーマーに入れています。ツメシボ(冷たいおしぼり)やカワシボ(乾いたおしぼり)も用意しているので結構大変です。
役職なしのボーイの仕事はこんなところです。出世して主任やマネージャーになると、これらの仕事以外にキャバ嬢の勤怠管理も担当することになります。
当日の予約状況の確認を確認しながら、キャバ嬢の出勤状況をチェックします。
営業中のボーイの主な仕事
開店前から結構忙しいのですが、ボーイの仕事の本番は営業中です。まず来店されたお客様をテーブルにご案内することから始まり、指名の確認やお酒のオーダー取りに配膳まで、全てボーイの仕事になります。
さらに常に店内の状況を観察し、各テーブルの状況をチェックし続けなければいけません。
テーブルのアイス(氷)が半分程度減っていたらすぐに交換。吸い殻が1、2本捨てられているのを見つけたら、すぐに新しい灰皿に交換です。
またキャストの女の子にも常に集中しておかなければいけません。彼女たちから、ハンドサインが出ることがあるからです。
例えばオーダーをいただいたときや、キャストがトイレに行きたいときなど、キャストはハンドサインでボーイに伝えてきます。ボーイはそのサインを見逃さず、迅速にオーダーを取りにいったり、トイレ状況のチェックをしなければいけません。
これはお店によりけりですが、キッチンで本格的なフードを作らないお店の場合、お客さんからフードのご注文をいただいたら、買い出しに行くこともあります。一緒にタバコも買ってくることが多いですね。
そして忘れてはいけないのがトイレ掃除です。少しでも手が空いたら、常にお客さん用のトイレの状況をチェックし、営業時間中は常に綺麗な状態を保てるようひたすらトイレ掃除をします。
これらの基本的な仕事にプラスして、役付きのボーイはキャストの「付け回し」もしなければいけません。
店内の状況を確認しながら、効率的に売上を上げられるように、キャストの配置やローテーションを決めます。正直これはかなりセンスがいる仕事です。スピーディーにお客さんの傾向を見切って、しっかり接客できそうなキャストをあてがいます。
キャッシャー担当がいないお店の場合は、お会計もボーイの仕事です。お客さんがそろそろ帰りそうな雰囲気を出してきたら、先回りして料金の計算をしておかなければいけません。
営業後のボーイの主な仕事
営業時間が終了してもボーイの仕事は終わりません。お客さんがお帰りになったら、店内の清掃と片付けをします。その際に床やソファーの隙間に、落し物がないかもチェックしましょう。
当然トイレも掃除します。あらためて文章でまとめてみると、ボーイはびっくりする程1日中トイレ掃除をしていますね。
後はお酒の在庫をチェックして発注をしたり、洗い終わっていないグラスや食器を綺麗にして片付けます。
キャバクラでのその他細かい仕事について
主な仕事はこれまで紹介した通りですが、他にも細かな仕事がたくさんあります。
例えば酔いつぶれたお客さんの対応や、暴れるお客さんの対応もボーイの仕事です。
酔ってキャストや他のお客さんに絡む人はかなり多く、ほぼ毎日対応しています。毅然とした態度でお帰りいただくのですが、酔っ払っている人間というものは、かなり足元が怪しいです。
下手な対応をすると1人で転んで勝手に大怪我をすることもあります。
また暴れるお客さんや、その筋のお客さんの対応をするときもあり、かなり緊張します。対応に失敗すると自分が殴られそうになるときもあるからです。
また法律で禁止されていますが、通りに出てキャッチをしなければいけないお店もあります。お客さんの入りが少ないときに、値段の交渉をしながらお店に連れてくることですね。
ですが、常にキャッチに頼らなければお客さんを呼べないキャバクラは、どちらにしても大した売上を上げられていないと思いますので、早めに見切りをつけたほうがいいと思います。
また専門の送迎ドライバーがいないお店の場合、キャストの女の子を家まで送り届けるのもボーイの仕事です。
とにかくお店を回すための雑務は全てボーイの仕事なので、お店を出るのが午前1時を過ぎることも珍しくありません。